平成27年度 通称寺の会研修会が「日限地蔵」「八坂庚申堂」で行われました



平成28年2月10日 平成27年度 通称寺の会研修会が「日限地蔵(安祥院)」「八坂庚申堂(金剛寺)」で行われました。


先ずは「日限地蔵(安祥院)」を訪れました。

〒605-0864
 京都市東山区五条通東大路東入
 遊行前町560




本堂で会員一同読経の後、ご住職の詳しい説明を受けました




日限地蔵堂

「日限地蔵(安祥院)」は享保十五年(1730)霊元天皇の勅願によって、寄進された銅鏡を持って鋳造された金銅半跏の地蔵尊で、木食正禅上人によって造られました。


日限地蔵堂


それ以来、日を限って願えば、どんな願いもかなえられると、「日限地蔵」と呼ばれ信仰を集めています。




安祥院は、享保年間に木食正禅養阿上人が現在の五条坂に再建したのが始まりです。


受付と奥に絵馬堂


上人は熱心な阿弥陀信仰によって、当寺の本尊阿弥陀如来を造られ、「六阿弥陀めぐり」を創められました。


本尊阿弥陀如来を祀る本堂


また上人は日の岡峠を開削し、井戸堀、石橋架橋、河川改修など社会土木事業に活躍されました。


右石垣の中の石の下に上人が入定されている


そして、木食正禅養阿上人は木食行を修され、本堂背後の塚に即身仏として入定されました。




次に訪れたのが、「八坂庚申堂(金剛寺)」です。

〒605-0828
  京都市東山区金園町390



 

此処でも、ご住職の懇切丁寧な説明を受けました。

「八坂庚申堂(金剛寺)」は、飛鳥時代に秦河勝が秦氏の守り本尊として招来した青面金剛を、開基浄蔵貴所(890~964)が一般の人々にもお参りできるようにと、八坂の地を卜して、960年に建立したのが始まりです。

現在のお堂は延宝六年(1679)の再建です。


右奥に庚申堂


当寺は大阪四天王寺庚申堂、東京入谷庚申堂(現存せず)と並び日本三庚申の一つです。

庚申とは、庚申の日の夜に三尸の虫が、体から脱け出して、天帝にその人間の行った悪行を告げに行く。

青面金剛はこの三尸の虫を喰ってしまうので、この青面金剛を本尊として拝むようになり、庚申即ち青面金剛となったそうです。



御祈祷受付

また、こんにゃく封じは、こんにゃくに様々な病気や願い事を封じ込める、開基・浄蔵貴所由以来の秘法です。

黄色の人型に名前・年齢・願意を記入し、こんにゃくに入れて秘法を修します。



堂内に吊るされたコンニャクと奥に開基浄蔵貴所の像


八坂庚申堂はくくり猿が寺紋になっています。



人間が欲のままに行動して、失敗するのを、動き回る猿を鎖でつなぐように譬えて、欲をコントロールして生活するようにとの教えです。


庚申堂入口の三猿


庚申さんに欲をくくりつけてもらって、日々平安な生活を過ごせるよう、くくり猿に願いを託します。



山門上の三猿



境内には至る所にお猿さんがいます。皆さんも探してください。


庚申堂の屋根の三猿



「日限地蔵」「八坂庚申堂」共に、五条清水寺の参道にあり、絶えずお詣りの方がみえる、賑やかなお寺でした。




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